ご主人様とガイさん




ボクの名前はミュウですのー。

ボクのご主人様はちょっと怖い時もあるけれど、
とってもとっても優しいですのー。

「ブタザル」って名前までつけてくれたですの!!

意味はちょっと分からないけど、とっても嬉しいですの!





そんなご主人様とボクはいつも一緒。

あるびおーるに乗ってる時も、歩いてる時も、
戦闘のときは……邪魔になりたくないから後ろに下がってるけれど、
とにかく!一緒にいられるときはご一緒するですの!

もちろん眠る時も一緒ですの。

でも、最近、ご主人様と一緒に眠れないときがあるですの。
そんなときはご主人様、いつもガイさんと一緒に眠るですの。

みゅう…2人の仲が良いのは嬉しいけど寂しいですの。

やっぱりご主人様とガイさんは「親友」だから一緒ですの?




でも。

この前、やっぱりご主人様の側にいたくて、
こっそりと2人が寝てる部屋に行ってみたですの。




そしたら!

ご主人様もガイさんも服を脱いで、一緒のベッドにいるですの!
しかも!ご主人様が泣かされてたですの!

もしかしてご主人様いじめられてるですの!?

急いで助けなきゃ!と思って、ベッドへ駆け寄り、
ご主人様達に近づけるようにミュウウィングで飛んだですの!


みゅ、みゅ、みゅ、みゅぅぅぅぅ!
ご主人様!!大丈夫ですの!!?


「「ミュウ!」」

ご主人様とガイさんの声が重なって、ミュウの名前を呼んでくれたですの。


ご主人様をいじめちゃダメですの!!


「俺はいじめられてなんかいねーよ!」

真っ赤な顔でご主人様が否定したですの。
なんでそんなに真っ赤な顔をしてるですの?


いじめてないですの?
だって、ご主人様泣いてる。
それに服もぐちゃぐちゃですの……。


そんなボクの問いに慌てたようにガイさんが説明したですの。

「こ、これは喧嘩してたからじゃなくてな。
 2人で気持ちよくて幸せなことをな……うぐっ!!」

「ガイ!!ミュウに変なことを言うな!」

さっきよりも真っ赤になったご主人様のパンチで
ガイさんの言葉が封じられたですの。


気持ちよいこと……?


意味がよく分からず、みゅう……と首を傾げていると

「意味なんて分からなくていいっつーの!さっさと部屋から出てけ!」

と、ご主人様に部屋から追い出されてしまってったですの……。

みゅう……ご主人様……?





追い出された後、部屋の鍵が閉まってしまってご主人様たちが
どうなってしまったのか確かめることが出来なかったですの。

そんな、自分が見てきた事の一部始終を、ちょっと怖いけれど
いろんな事を知ってるジェイドさんへ相談してみたですの。







「ふむ。そんなことがあったのですか」

そうなんですのー。ご主人様とガイさんは喧嘩じゃないって
言ってたですが、ボク……心配ですの。

俯くボクに優しく微笑みながらジェイドさんが説明してくれたですの。

「大丈夫です。それは2人が仲が良い証拠なんですよ」

仲が良い証拠……?

「そうです。だから、これからは2人でいると言った時は
 邪魔しないであげてくださいね」

わかったですの。ちょっと寂しいけど、ご主人様が幸せなら
それでいいですの!

「良い子ですねー。ところで、2人が服を脱いでいるとき、
どっちがどんな感じでしたか?」

うーんと…
ご主人様の身体の上に乗っかかるようにガイさんがいたですの。
で、ガイさんがご主人様の服を脱がしてるような感じだったですの。


「そうですか。やっぱり2人の関係はそういうことなんですね……」


そういうことってどういうことですの?
ミュウも知りたいですの!


「それはこれから先、自然と分かりますよ、きっと」


そうなんですの?じゃあ、ミュウも分かるようにもっとご主人様のこと見てるですの!

そう決意したミュウに「頑張ってください」とにこやかに言った後、
ボソリとジェイドさんが言ったですの。

「それにしても面白いことを聞きました。
そうだろうとは思ってましたが……。
これからの旅が楽しみです」

楽しみ……?
ジェイドさんはもうご主人様たちのことが分かってるのに楽しみ…?
ミュウ、よく分かんないですの……?

今日は分かんないこといっぱいだったけど、ご主人様のこと
また少し分かったような気がするですの!

ご主人様とガイさんは喧嘩してるようだけど仲良し!

明日もご主人様のこと知るですのー!








ここまでミュウにしゃべらせるとちょっとウザ……いやいや、なんでもないです。
ミュウ可愛くてスキですよー。